多くの先生方から寄せられる
ご相談のひとつは、
「受付スタッフの育成」です。

人は誰でも初対面の人と会う時には、
『どんな人なんだろう?』と
少なからず不安を抱くものです。

それゆえに、初対面の人に対して
慎重に対応することの重要性は、
あなたもよくご存じでしょう。

そして、初対面の第一印象は、
より良い人間関係を築くためにも
とても重要な要素です。

良い第一印象を与えれば、
良い関係をつくりやすくなる。

悪い第一印象を与えれば、
良い関係をつくりにくくなる。

これだけ大きな意味を持つ第一印象。

より良くするためのポイントについて
考えてみたいと思います。

◆第一印象が決まるまで

この第一印象については、

・最初の7秒で決まる
・最初の15秒で決まる
・一度作られた第一印象を
変えることは難しい

と言われています。

つまり・・・

第一印象は、ほんの少しの時間で
相手の中で作り上げられるもので、
それを変えることは難しい

と言われているわけです。

第一印象が決まるまでの時間には
諸説ありますが、大切なポイントは

『良い第一印象をつくるためには、
初対面の人とできる最初の接点が
かなり重要である』

ということです。

この第一印象の重要性は、
あなたもよくご存知だと思います。

ですから、新患の対応には、
とても気を遣うはずです。

そして、あなたの歯科医院に
初めて来院される患者さんに対して
良い第一印象を与えることが
できるように、さまざまな工夫を
されていることでしょう。

◆第一印象を担う人物とは?

これだけ大事な第一印象。

そのあなたの歯科医院の第一印象を
良い印象にするための大きな役割を
担っているのは、『受付スタッフ』です。

なぜなら、受付スタッフは、
患者さんと

『フェイスtoフェイス』
『ボイスtoボイス』

で初めて接点を持つことになる
歯科医院の人だからです。

ホームページを見て来院する患者さんは、
ホームページの内容から持った印象で
潜在的な印象を持つかもしれません。

紹介で来院する患者さんであれば、
紹介者の言葉から持った印象なども
潜在的な印象につながります。

これらも第一印象に影響するので、
受付スタッフが第一印象の全てを
左右するわけではありません。

しかしながら、あなたの歯科医院に
かかわる“人”として、患者さんと
最初に接点を持つことになるのは、
『受付スタッフ』です。

ですから、受付スタッフというのは、
歯科医院の第一印象づくりにおいて
大きな役割を担っています。

受付スタッフの言動などが、
患者さんの歯科医院に対する印象に
どんな影響を与えているのか。

弊社のクライアントで行った
アンケートやヒヤリングの結果でも、
よく分かります。

◆プラスの印象を持ったケース

『電話で予約を取る時に、
受付の女性の元気な声を聴くと
安心します』
→電話での話し方でプラスの印象

『次回の予約について、受付の女性に
無理なお願いをしたのだけど、
きちんと対応してくれて嬉しかった』
→対応でのプラスの印象

『受付の女性がいつもニコニコ、
ハキハキ答えてくれるので、
とても感じが良い』
→表情・話し方・対応でのプラスの印象

◆マイナスの印象を持ったケース

『受付の方が若干怖い感じで、
電話をするときに緊張します…』
→態度・話し方でマイナスの印象

『近所の歯医者さんに電話した時に、
受付の感じが悪く、予約したのだけど
大丈夫かな?と感じたことがある』
→電話での話し方でマイナスの印象

『待ち時間が長かったけど、
受付の方は声もかけて
くれませんでした…』
→対応でマイナスの印象

『私が最後の患者だったようですが、
会計も慌ただしくて、追い立てられる
ような感じがしました』
→対応・態度でマイナスの印象

『以前通っていた歯医者さんの受付は、
ギャルっぽくて化粧も濃いし、
残念ながら愛想も悪かったです』
→身だしなみ(髪型・カラー・メイク)・
態度・対応・話し方でマイナスの印象

などなど、患者さんに聴いてみると、
受付スタッフの印象によって、
患者さんの印象も左右されていることは
少なくありません。

◆印象は連鎖する

自医院の評価だけでなく、
他医院から転院してきた患者さんに
「前の医院から変わった理由」を
聴いてみるのも学びになります。

そして、良いにしろ悪いにしろ、
受付スタッフにこのような印象を持った
患者さんが来院している歯科医院では、
他の患者さんも同じような印象を
持っていると考えて間違いありません。

そして・・・

良い印象を持ってくれた患者さんは、
プラスの口コミをしてくれる。

マイナスの印象を持った患者さんは、
マイナスの口コミをする。

このように、周りにいる人たちに
影響を与えていることも考えられます。

つまり、たった1人の第一印象が、
その患者さんの周りにいる人たちの
印象づくりにも影響を与えているのです。

では、患者さんにプラスの印象を
与えるためには、どうすれば良いのか?

それは、前述の患者さんの声を
参考にすると良いでしょう。

具体的には、次の7つのポイントが
第一印象に影響を与えています

1)電話対応(話し方)
2)身だしなみ(髪型・カラー・メイク・ネイル)
3)表情
4)あいさつ
5)話し方(言葉づかい)
6)態度
7)対応

これらの7つのポイントを改善することで、
歯科医院の第一印象を悪くするリスクを
減らすことができます。

そして、7つのポイントの『レベルアップ』に
取り組むと、プラスの印象を与える機会が増え、
患者さんに良い第一印象を与えられます。

受付スタッフは、
『患者さんと初めに多くの接点を持つ』
ということを理解しておきましょう。

そして、その接点のひとつひとつを
チェックし、改善し続けていくことが
第一印象を良くする秘訣です。