私事ですが、スーパー銭湯が好きで、
ちょくちょく行きます。

先日も疲れを癒しにスーパー銭湯へ。

露天風呂に入っていたところ、
大学3年生らしき4人組が
就職活動の話をしていました。

どうやら学校で就活ガイダンスが
あったらしく、その中で聞いた
4年生の就活体験発表について、
話しているようでした。

体験発表をした4年生は、
なんと誰もが知っている
IT系の超有名企業さんに
内定をもらっている
優秀な先輩だったようです。

彼らいわく、「そんな
トップクラスの先輩の事例を
聴かされたところで、
自分たちには別世界だよなぁ…」
なんて、早くも意気消沈気味。

「もっと普通の人たちの就活体験を
聞きたかった」とも話していました。

ハイレベルな成功体験を聞いたことで、
彼らには就活というものが
あまりにもハードルが高いものに
写ってしまったのでしょう。

きっと、実際に就活をしてみたら
そんな難しく考えることではないと
分かるはずなのですけどね。

でも、彼らのそんな気持ち、
私には何となくわかるような
気がしました。

そして、この学生さんの話から、
歯科医院経営でも気をつけておきたい
大切なポイントを再確認しました。

◆ 無理って思ったら無理

この学生さんが参加した
就活ガイダンスの主催者としては、

「自分と同じ学校の先輩から
あの有名企業の内定者が出ている。
君たちもできるはずだ!」

これから就活に挑む学生たちに
こんなエールを送るという意図が
あったのだと思います。

確かに、超有名企業から内定を
取得できたというのは、就活戦線では
大変な成功者と言えるでしょう。

成功体験を聴くことによって、
「自分にもできるかもしれない!」と
思ってもらうことができれば、
学生のモチベーションも上がります。

でも、実際に体験発表を聞いた学生は、
「俺には、ちょっと難しそう…」
「ちょっと自分とはかけ離れた世界…」
と意気消沈気味でした。

モチベーションを挙げるどころか、
「一部の優秀な人間だけしか
有名企業の内定は勝ち取れないのか…」
という気持ちにさえなりつつある。

過去に自分自身で就活を経験し、
他人の就活事例を見聞きしてきた
私からすると、

「そんなに難しいものではないよ」
と思うわけですが、

就活が未知の世界である彼らには、
とてもハードルが高いもののように
見えているのでしょうね。

こんな気持ちになってしまうと、
思い切ってやってみたらうまくいくもの
であっても、良い結果には
つながりにくくなります。

なぜなら、やる前から無理と
思ってしまっているものに対して、
人は挑戦しようと考えないからです。

「これは無理そう…」と思った時点で、
やってみようという気持ちにはなれない。

これが、ごく自然な発想だと思います。

◆ 「やれるかも?」と思えたら…

では、もしこの就活ガイダンスの体験発表が
「大学の卒業生から毎年何名か内定者が
出ている有名上場企業の就活事例で、
今年も内定を取得できた先輩の体験発表」
だとしたら、どうでしょう?

たった1名しか内定者がいなかった
超有名企業よりも、3~5名ぐらいの
内定者が出ているほうが、ちょっとだけ
自分にも手が届きそうな感じがしませんか?

「自分もちょっとだけ頑張れば、
もしかしたら…」

そんな風に思える目標だと、
人は「もしかしたら俺でも!?」と
思うことができます。

そう思えるものであれば、
「何とか頑張ってみよう!」という
気持ちにもなります。

あなたも、そうではありませんか?

1年後に年商を2倍にすると考えたら、
あまりにも現実味がない目標のような
感じがすると思います。

でも、この1年間で
年商を20%伸ばすことなら、
何とかなりそうな気がしませんか?

1年後の月間医業収入を今よりも
50万円伸ばすことなら、
何とかなりそうな気がしませんか?

◆ ちょっと高いところを目標に

目標設定のコツというのは、この
「ちょっと頑張ればいけるかも!?」
という目標を設定することです。

例えば、前年の月間医業収入の最高値を
今年の月間医業収入の目標に据えること。

今は安定的にその数字を
残すことができていないとしても、
一度は到達することができた数字なので、
「やってできないことはない」と
自分でも思えることでしょう。

前年の最高月間医業収入を
毎月のように超えることができれば、
売上は前年よりも間違いなく伸びます。

いきなり年商1億円とかでなく、
「毎月、前年同月の月間医業収入を
10%上回ること」という目標でも、
決して低い目標ではありません。

むしろ、12ケ月連続で
前年同月を10%上回り続けることは、
なかなか難しいことです。

とても当たり前のことですが、
年商1億円に到達しようと思ったら、
年商5000万円を超える必要があるし、
年商7000万円を超える必要があります。

最終ゴールが年商1億円であっても
良いわけですが、それを達成する前に
年商5000万円や7000万円を
超えていく必要があります。

まずは、目の前で突破しなければいけない
壁を確実に乗り越えることを考えないと、
息切れしてしまうことになりかねません。

◆ ちょっと高い目標を達成しよう!

「目標設定をして、その時には
気合を入れて取り組み始めるものの、
なかなかモチベーションが続かない…」

そんなお悩みをお持ちの先生方が
多いのですが、あなたはいかがでしょう?

意外と目標が高すぎて、目標に対する
リアリティを持つことができなくなって
「自分には無理かも…」なんて思考に
陥ってしまっている方がたくさんいます。

だとしたら、
頑張ったら手が届きそうな目標」に
目標設定を切り替えてみてください。

目標との差が少しずつでも埋まっていくと、
そして目標をきちんと達成することができると、
モチベーションは自然と上がっていきます。

結果が出るから面白い!
レベルアップを実感できるから面白い!

このようにゲーム感覚で
歯科医院経営に取り組んでみるほうが、
毎日が充実して、楽しくなります。

もうすぐ2019年が始まります。

来年の目標を設定する時には、
この「ちょっと頑張れば届きそう!」を
思い出してくださいね。