先日、クライアントから相談があり、
自分では対処することができない
内容だったので、その道の専門家を
紹介しました。

紹介の際にも同席しまして
双方のやり取りを見ていたのですが、
割と馬が合ったようで、ホッとひと安心。

その先にどうするのかは、
クライアントと専門家との問題なので、
当人たちにお任せしました。

とは言いながらも、契約になるのか否か、
紹介した私としてはとても気になりながら
過ごしていたりするものです。

今日は、私の経験から、
【紹介者の気持ち】について
お話したいと思います。

◆ 紹介して感謝される喜び

紹介してから3ケ月ほどたったころ、
相談を受けたクライアントと会う機会に
「先日ご紹介した件ですが、どんな風に
なりましたか?」と質問しました。

すると、

「志賀さんに紹介していただいた
〇〇先生にお願いすることにしました」

というクライアントの回答。

無事に良い方向に進んで良かったなと
ひと安心しました。

契約をしたのは私と会う数週間前だった
らしいのですが、そのクライアントとは
月に一度会いますので、その時に報告を
と思ってくれていたようです。

結果だけを見れば、双方にメリットのある
取引になって良かったなぁという気持ちで、
紹介した私も嬉しい気持ちになります。

まして、クライアントからも
「自分に合う方をご紹介いただいて」と
喜んでもらえたので、なおさらです。

人を紹介して喜ばれることって、
紹介者にとって最も嬉しいことですよね。

◆ 契約になったと聞くまでは…

一方で、契約に至った話を聞くまでは、
少し不安な気持ちもありました。

「クライアントのニーズに合う人を
ご紹介できていたのかな?」

「専門家の先生のほうにも、
お仕事にふさわしい見込客を
ご紹介できたかな?」

「2人の間では、取引に向かうような
前向きな話が進んでいるのかな?」

紹介した私としては、紹介したその場で
即決というわけではなかったので、
その後どうなったのか気になるわけです。

実は、紹介者というのは、
紹介した人と紹介された人との両方に
こんな不安な気持ちを持つものです。

紹介というのは、紹介者の【善意】で
生まれるものです。

なので、「とにかく双方に喜んで欲しい」
という気持ちから紹介をします。

それゆえに、「うまくいったかな…」と
不安な気持ちになるわけです。

もしかしたら、あなたの歯科医院に
新患を紹介してくれた患者さんも
同じような気持ちなのでは?

◆ 紹介者の気持ちって?

今回は、紹介したクライアントから
「契約したよ」という話があったので、
それで無事に状況確認ができました。

一方で、紹介した専門家のほうからは、
特に取引スタートの連絡はありません…

私としては、紹介した案件について
気にしていたのもありますので、
「迷惑な紹介をしてしまったかな?」
と考えてしまったりもします。

契約に至ったということですから、
決してそんなことはないと
信じてはいるのですけどね…

ここまでの経過をお読みいただいて、
あなたはどんなことを感じますか?

この私の経験を踏まえて、まずあなたに
理解していただきたいことがあります。

あなたの歯科医院に自分の知友人(新患)を
紹介する紹介者というのは…

1)紹介者は、善意で紹介をしている

2)紹介した知友人(新患)が
あなたの歯科医院に行ったのか、
気になっている

3)紹介した知友人(新患)が
あなたの歯科医院を気に入ったか、
気になっている

4)紹介された歯科医院の先生(あなた)が、
紹介した知友人(新患)にも
自分と同じように良くしてくれるか、
気になっている

紹介した人には、このような
【紹介者の心理】があるのです。

ということは、紹介者の心理を理解して
きちんとフォローしてあげることができれば、
また喜んで紹介してくれます。

逆に、きちんと紹介者のフォローをしないと、
もう紹介はしたくない…と思わせてしまうかも
知れませんよね。

◆ 紹介者の善意に応えるために

もしあなたが多くの患者さんを
紹介や口コミで獲得したいと望むなら、
【紹介者の心理】を理解することです。

そして、その心理を理解した上で、
【紹介者のフォロー】にも
きちんと取り組みましょう。

具体的には、紹介してくれたことに対して、
きちんと【お礼】を伝えることです。

お礼というと、何かの品物を…と
思うかもしれませんが、
その発想はちょっと危険です。

なぜなら、紹介者は【善意】で
紹介をしているからです。

何らかの見返りを期待しているわけでは
ありませんので、物品を渡されたりすると
「そんなつもりじゃないのに…」と
逆効果になることもあります。

それよりも大切なことは、
【感謝の気持ち】を伝えること、
そして【紹介者の不安のフォロー】を
行うことです。

そのために便利なツールが
【ハガキ】です。

◆ 紹介お礼ハガキを送ろう

あなたの歯科医院を既存の患者さんから
紹介されて新患が来院したら、
その日のうちに必ず紹介者への
お礼ハガキを書いて、
ポストに投函するようにしましょう。

ハガキに書く内容はシンプルでOKですが、
必ず次の2つを書くようにしましょう。

1)ご紹介いただいたことへの感謝の気持ち

2)ご紹介者の期待に応えられるように
精一杯治療をする約束のメッセージ

この2つの言葉を伝えることによって、
紹介者が「紹介して良かったな」と思うし、
「また紹介しても安心だろうな」と感じます。

その結果、次の紹介を発生させることに
つながっていくわけです。

もしかすると、「2)ご紹介者の期待に応える
メッセージ」というのは何を書いたら良いか?
と思うかもしれませんね。

これは、来院した新患に対して
「〇〇さん(紹介者)から、当院を
どのようにご紹介いただいていますか?」と
質問をすると良いでしょう。

なぜなら、この質問に対する答えこそ、
「紹介者が新患に紹介した言葉」だからです。

新患が紹介されて来院する理由というのは、
紹介者の言葉に共感したからに他なりません。

ということは、【紹介者の紹介した言葉】を
聴くことで、【紹介者があなたの歯科医院に
期待するもの】を知ることができるのです。

この質問をすることによって、
同時に「来院した新患の期待値」も
知ることができます。

紹介者と紹介された新患と、
両方の期待値を知ることができれば、
あなたの歯科医院のファンを
増やすことにもつながります。

紹介者の期待と不安に応えるために、
【紹介お礼ハガキ】を書きましょう!

◆ 本日のまとめ

紹介者は、紹介した知友人が
あなたの歯科医院に来院したか、
知友人が良くしてもらえたか、
ひそかに気にしています。

そんな紹介者の期待と不安に
応えるために、紹介お礼ハガキを
書きましょう。

紹介お礼ハガキに書く内容は、次の2つ。

1)ご紹介いただいたことへの感謝の気持ち

2)ご紹介者の期待に応えられるように
精一杯治療をする約束のメッセージ

紹介者の期待は何か?を知るために、
新患の期待値は何か?を知るために、
来院した新患に対して

「〇〇さん(紹介者)から、当院を
どのようにご紹介いただいていますか?」

と質問をしましょう。