売上UPを達成していくために、
世の中にはたくさんのノウハウが
存在しています。

そして、それらのノウハウは
「情報」へと形を変えて、
あなたの元にも届くことでしょう。

私が書いているこのブログも、
そのような情報のひとつです。

マーケティング(集患)、
自費を増やす、リコールを増やす、
スタッフ教育…

ただ、これらのノウハウが
しっかりと機能していくためには、
根底に大切な要素があります。

◆医療機関に求めるものとは?

歯科医院は、医療機関です。

では、患者さんは医療機関に対して、
どんなことを求めているでしょうか?

・良い治療
・感じの良い接遇
・待ち時間が少ないこと
・治療費が明瞭であること
・ホームケアのアドバイス

いろいろな要素がありますし、
人それぞれ求めるものは
微妙に異なるかも知れません。

一方で、医療機関と考えた時に、
誰しもが絶対に求めているもの
あるのでは?

例えば、ご自身がお客さんの立場で
何らかのサービスを購入する場合を
考えてみてください。

もし、飲食店で食事をするなら、
最低限求めるものは何でしょうか?

美味しいことは最低限でしょうし、
清潔な店内で食事をしたいと
誰しもが考えることでしょう。

もし、家電量販店で電化製品を
購入するとしたら、どうでしょうか?

各社の製品の特長に詳しいことは
当然でしょうし、展示品の清掃が
行き届いていなければ心配です。

患者さんも医療サービスを
購入する以上、歯科医院に対して
最低限求める要素があります

・良い治療
・ていねいな説明
・心地よい接遇
・清潔な環境
・十分な設備

いろいろな要素はありますが、
集約すると、それは「安心」であると
私は考えています。

◆安心して治療を受けたい!

医療機関というのは、
患者さんにとって敷居の高い場所
と言えます。

歯科医院に対して、

・痛いことをされる
・怖い思いをする
・できれば行きたくない

と思う患者さんが多いことは、
あなたもよくご存じでしょう。

でも、よく考えてみれば、
これって歯科医院に限りません。

内科もそう。
眼科もそう。
耳鼻科もそう。

医療機関というのは、
どこか敷居の高い場所であるのは
仕方のないイメージなのです。

ただ、その敷居の高さというのが、
安心感につながるケースもあります。

・Dr.は頭が良い
・スタッフの専門知識が豊富
・高額そうな設備がたくさんある
・すべてにおいてきちんとしていそう
・汚れた服装では行きづらい

これらの要素というのは、
そのまま「安心感」につながります。

言い換えると、

・専門知識が豊富
・あらゆることにきちんとしている
・清掃が行き届いていて清潔

これらの要素というのは、
患者さんが医療機関に対して
最低限として期待する要素。

なので、その期待を裏切らないように、
絶対に整えておくべきポイントなのです。

◆安心を表現していますか?

「安心」とは、医療機関で
絶対に外せないキーワード。

これは、日頃から意識しているか、
それとも無意識であるかは別にして、
あなたも考えてきたポイントでしょう。

医療現場というのは、
失敗が許されない仕事です。

それゆえに、他業種と比べて、
失敗に対するマネジメント力は
圧倒的に優れています。

ただ、それを
患者さんに表現しているか?
と考えると、いかがでしょうか。

医療機関においては、あまりにも
当たり前のこと過ぎるからなのか、
それほどPRされていません。

「清潔な環境」
「安全衛生面への配慮」
「知識のブラッシュアップの勉強」
「患者さんのプラスになる設備」
「歯科医院としてのこだわり」

当たり前のことを当たり前にするのは、
意外と大変なことです。

PRすることによって、
それは「患者さんへの約束」にも
変わっていきます。

約束は、守らなければなりませんよね?

ということは、表現することによって、
スタッフの意識も向上していきます

医院の売りやこだわりについて、
もっともっと表現してみても
良いのではないでしょうか?

◆安心を定期的にチェック!

一方で、日々の仕事に追われると、
「安心」をチェックすることも
おろそかになってしまいがちです。

医療機関として当たり前のことが、
当たり前にできているのか?

定期的にチェックしていきましょう!

私の経験から、患者さんが
よく見ているポイントの例を
いくつか挙げてみたいと思います。

・清潔なイメージを保てているか?

例えば、スタッフの身だしなみです。

髪型やメイクはもちろんですが、
ユニフォームやサンダルの汚れにも
患者さんは目を光らせていますよ。

これはスタッフに限らず、
先生にも言えることですね。

ご自身の白衣、キレイにしていますか?

女性の患者さんが意外と気にするのが、
水回り、シンク周り、床の汚れです。

患者さんを通す前に、ユニット周りを
キレイにしていますか?

患者さんの動線上にあるシンク周り、
患者さん用の洗面所やトイレに、
水滴はこぼれていませんか?

最新の滅菌設備を導入して、
安全衛生管理にこだわっていても、
足元が崩れては元も子もありません。

ちょっとしたことですが、
意識しておきたいポイントです。

・プライバシー、守っていますか?

医療機関の保持する情報というのは、
とてもデリケートなものです。

私が伺う歯科医院で意外と多いのは、
患者さんの動線上にカルテが
放置されているケースです。

当日来院予定の患者さんのカルテが、
受付や診療室の通路など、患者さんの
目に触れる場所に置かれている…

カルテには、診療記録はもちろん、
名前・住所・生年月日などの情報も
記載されています。

そんな個人情報が詰まったものが、
ちょっと覗き込めば見える場所に
放置されていることは、大問題です。

個人情報保護に対して敏感な患者さんは、
ひと昔前よりも圧倒的に増えています。

カルテファイルの管理にも、
目を行き届かせていますか?

・制服姿でのお出かけに気をつけて!

お昼時にコンビニやスーパーに行くと、
明らかに医療機関の制服のまま
買い物をしているスタッフを見かけます。

これって、どうなんでしょうか?

医療機関というのは、清潔なイメージが
つきまとう仕事です。

にもかかわらず、院内と同じ服装のまま
出歩くスタッフを街で見かけるというのを、
患者さんはどのように感じるでしょうか?

医院のエプロンやカーディガンのまま、
中にはサンダル履きで買い物をしている
スタッフも少なくありません。

ちょっとしたおつかいぐらいで
着替えるのが面倒という気持ちは、
分からないでもありません。

でも、せめてエプロンやカーディガン、
シューズぐらいは着替えて、出かけて
欲しいものです。

・院内掲示物の言葉遣いもチェック!

歯科医院には、いろいろな掲示物が
貼られています。

これらの掲示物を見ていて、
意外と気になるのが言葉遣い。

例えば、「口紅を落としてから
診療を受けてください」と
書かれた掲示物。

これを見た女性の患者さんは、
どんな風に感じるでしょうか?

何か上からものを言われているような、
命令されたような気分になりませんか?

あるいは、「子供連れの患者さんへ」
という貼り紙。

子供であっても、立派な患者さんです。

せめて、「お子様連れの患者さんへ」
「お子さんとご一緒に来院の方へ」と
表現を工夫したいものです。

受付や診療室内の対応や言葉遣いに
気をつけているけれども、
掲示物には無頓着というケースは
少なくありません。

院内に置かれているパンフレットや
チラシにも同じことが言えます。

患者さんの立場になったら、
お母さんの立場になったら、
そんな風に考えて、掲示物なども
チェックしてみてください。

今日お話した要素というのは、
「集患以前」「治療以前」の問題
ばかりです。

医療機関として外せないポイントを
押さえておかなければ、
どんなノウハウも機能していきません。

患者さんには、歯科医院に対して
医療機関としての期待値があります。

それをきちんと押さえておくことも、
増収増患に重要な要素です。