歯科医院の売上アップのためには、

「患者さんに選ばれる歯医者さんになる」
「患者さんをファンにする」

こういうことが大事と考えている
先生が多いと思います。

患者さんに選ばれる歯科医院になれば、
紹介や口コミで来院する新患も増えます。

患者さんがファンになってくれれば、
紹介や口コミが増えるのはもちろん、
他の歯科医院へ流出しなくなります。

なので、患者さんから選ばれることも、
患者さんをファンにすることも、
売上アップにとても重要な要素です。

では、実際に患者さんに選ばれる、
患者さんがファンになる歯科医院を
どのようにして作っていきますか?

◆好きな人の言うことしかきかない

私は、積極的に患者さんを
あなたの歯科医院のファンにしたほうが
良いと考えています。

なぜなら、人には好きな人の
言うことしかきかないという
心理があるからです。

あなたやあなたの歯科医院を
好きになってもらうことで初めて、
患者さんはあなたの伝えたいことを
受け入れてくれるようになります。

患者さんをファンにすることで、
患者さんを増やすことはもちろん、
先生としての権威を高めることにも
つながります。

つまり、ファンの患者さんが増えるほど、
あなたの提言する治療を積極的に
受けようと考える患者さんが増えます。

そして、「あの先生は良い先生だよ!」と
周りに良い評判を流してもらえるようにも
なります。

なので、患者さんのファン化を
積極的に進めていくことが
医院の売上アップにつながります。

しかしながら、患者さんから
あなたやあなたの歯科医院に対して
好意を持ってもらうためには、
さまざまな壁を乗り越えなければ
なりません。

患者さんにファンになってもらうための
さまざまな壁を越えていくためには、
どのようなアプローチが必要でしょうか?

◆初対面の壁を乗り越える

立場を変えて、あなたがセールスマンから
何らかのセールスを受けるときのことを
想像してみてください。

初めて会ったセールスマンから
何かを買おうと思いますか?

きっと、無条件に断ることを考えて、
セールスマンのトークを聞いていると
思います。

これは、人間の自然な心理です。

売りたいセールスマンと
断りたいあなたとでは、
向いているベクトルが違います。

では、今あなたがお付き合いしている
セールスマンとの関係がスタートしたのは
なぜでしょうか?

きっと、「感じが良い人だなぁ」とか、
「この人の話だったら聞いてみようか」と
思ってしまう何かがあったからでしょう。

むしろ、あなたがそういう状態になるまで
売り込みをかけてこなかったからこそ、
感じ良く思うようになったのかもしれません。

これが、あなたとセールスマンの間に
信頼関係が生まれた第一歩です。

歯科医院は、何かを売り込む場所では
ありません。

あなたも歯科医師の先生であって、
セールスマンではありません。

しかしながら、人と人との関係を構築する
という意味では、同じことが言えるはず。

あなたは、患者さんとの
信頼関係構築のステップを
意識していますか?

◆信頼関係を構築する3つのステップ

患者さんとの信頼関係を構築するために、
どんなことを考えていけば良いのか?

それは、患者さんとあなたとの間に
共感ゾーン】を作ることです。

共感できるものや共有できるもの、
共通点などが見つかっていくと、
人は相手に好意を持つようになります。

そのために、有効な考え方が
ザイアンスの法則」です。

ザイアンスの法則とは・・・

1) 人は知らない人には攻撃的、批判的、
冷淡に反応する。

2)人は会えば会うほど好意をもつ。

3) 人は相手の人間的側面を知ったときに
好意をもつ。

というものです。

初診で来院した患者さんというのは、
まだあなたを信頼して良いものかを
冷静に考えている状態です。

ですから、この段階では
「患者さん自身が望んでいること」に
興味が集中している状態です。

なので、初診の段階から
リコールや自費の話をしたとしても、
伝わるはずがありません。

まずは、治療のために
頻度高く来院してもらうことです。

人は会えば会うほど好意を持つので、
治療のために来院している時間を
信頼関係構築に活用しましょう。

ここで大切なのは、
「会えば会うほど」
ということです。

1回の治療時間の長さではなく、
顔を合わせた『回数』が大事。

ほんの数分でも良いので、
頻度高く患者さんと
顔を合わせましょう。

仮にDHのP処置であっても、
ちょっとだけ顔を合わせることが
あなたへの好意につながります。

そして、あなたの「人間的な側面」を
見せていくことです。

つまり、『自分語り』をすることが、
信頼関係構築には不可欠なのです。

◆どんな『自分語り』をするか?

歯科医師は「先生」と呼ばれる職業なので、
患者さんも構えていることがほとんどです。

だからこそ、『自分語り』をすることで、
あなたの人間的な側面、人となりを
知ってもらうことが効果的なのです。

患者さんとの信頼関係構築が目的の場合、
『自分語り』では、気取った自慢話などは
どちらかというと嫌われる傾向があります。

ザイアンスの法則で言えば、
格好悪い自分をさらけ出すと
相手は安心してくれると言われます。

ただ、歯科医師という職業上、
格好悪い自分をさらけ出すことには
抵抗がある先生も多いと思います。

そんな方には、「家族」の話をするのが、
比較的容易で、話しやすい話題かも
しれません。

真面目で勉強ばかりしている人という
イメージを持っている患者さんも多いので、
「家に帰ったら、普通のお父さんですよ」
なんてことが分かると、あなたに対して
安心感を持つ患者さんは多いと思います。

そのような観点で言えば、
趣味」の話も良いかもしれません。

ただし、趣味の話をする場合には、
相手に共感されそうか?」という点も
考えながら、表現していきましょう。

ギャンブル系の話題など、
人によってはあまり良い印象を持たない
話というものもあります。

家族や趣味など、あまりにも自分の
プライベートに踏み込んだ話題は苦手
という方には、

・なぜ歯科医師になろうと思ったのか?
・歯科医師の仕事で嬉しかった経験
・歯科医師の仕事で努力してきたこと
・これから実現していきたい夢
・医院として達成したい目標

このような話題をお勧めします。

自分を語って「共感ゾーン」が生まれると、
患者さんもあなたの話に耳を傾けてくれる
関係性が出来上がっていきます。

信頼関係が出来上がってくれば、
あなたにも心を開いてくれます。

そうなれば、あなたの質問に対して、
何でも教えてくれるようにもなります。

初めて来院した時に言っていた希望が、
治療を進めていくうちに変わってくる
患者さん、意外と多いですよね?

これは、治療を進めていく過程で、
あなたとの信頼関係ができた証拠です。

患者さんがあなたを信頼するには、
相応の時間がかかるものです。

患者さんをファンにしていくために、

1) 人は知らない人には攻撃的、批判的、
冷淡に反応する。

2) 人は会えば会うほど好意をもつ。

3) 人は相手の人間的側面を知ったときに
好意をもつ。

3つのステップを踏んでいきましょう。