何度言っても分からない…
返事だけは良いけど実行しない…
同じミスを何度も繰り返す…

あなたの歯科医院にも
こんなスタッフがいませんか?

当人がきちんと仕事をしてくれないと
業務に支障があるのはもちろんですし、
他のスタッフの士気にも影響します。

そもそも能力が低くても、
一生懸命やってくれてさえいれば、
どことなく許せることもあるもの。

せめて、やる気だけでも見せてくれれば…

そんな問題スタッフを変えるためには、
どのような方法が効果的なのでしょう?

◆本当にやる気がないのか?

まず考えておかなければならないのは、
スタッフ自身に本当にやる気がないのか?
ということ。

クライアントの医院でコーチングをすると、
院長とスタッフの感覚の差に直面することが
多々あります。

院長からの話ではやる気がない問題児と
聞いていたスタッフが、実際に話してみると
問題を感じないケースが少なくありません。

どうして、こんなことになるのか?

それは、「やる気」というのが
形に見えないものだからだと、
私は考えています。

つまり、「本人なりに一生懸命」
ということです。

ポイントは、本人「なりに」

あくまでもスタッフ自身は
日々の仕事において、がんばっている
「つもり」なのです。

なのに、院長から見たら
がんばっているように見えない…

これは「評価」の問題になります。

と考えてみれば、やる気の有無も
やはり仕事の「結果」次第で
感じ方が変わるものなのでしょう。

何度言っても同じようなミスを
繰り返すスタッフがいるとしたら、
それはがんばっているようには
見えない気持ちもよく分かります。

でも、本当に仕事の結果だけが、
がんばっているように見えない
理由なのでしょうか?

◆がんばりを認められる状態は?

より問題を深堀していきますと、
同じミスを繰り返すのは、
努力をしていないこととは違います。

同じミスを繰り返すということは、
「正しい方向に向かった努力」が
できていないだけです。

ですから、正しい努力の方向を
きちんと教えてあげれば、
正しい結果に近づいていきます。

これは、やる気の問題では
ありませんよね?

むしろ、教える側の問題と
言えるかもしれません。

ミスをした原因を探り、
次の行動計画(修正案)を考え、
うまくいくように検証していく。

こういう工程をスタッフと
一緒にやってあげたら良いのです。

でも、あなたの立場になってみれば、
やる気が感じられないスタッフには
教える気さえ起きない…

このような構造が
やる気のないように見えるスタッフを
作り出してしまってはいませんか?

◆「やる気」とは?

そもそも考えてみたいのは、
「やる気」とはどのようなものなのか?
ということ。

学生時代の部活動などでは、
よく「やる気を出せ!」なんて
言われたものです。

でも、どんな風にすれば
やる気はあることを
理解してもらえるのか?

あなたにも、これと同じような問題に
悩んだ経験があると思います。

「死ぬ気でやればできるんだ!」的な
根性論を振りかざされるだけで、
なんとか結果を出さないことには、
やる気があることを
認めてはもらえなかった…

そんな経験をしてきているから、
結果が出ないスタッフを見て
「やる気の問題」と考えてしまう。

ところが、やる気というのは
形のあるものではありません。

具体性のない精神的な概念だから、
どのようなものかを定義することが
難しいのです。

だけど、「結果」が見えれば、
やる気があるように見えるもの
という側面もあります。

こう考えてみれば、
「やる気」の問題と考えるよりも
「結果」の問題にフォーカスするほうが
問題解決は早いのではないでしょうか?

◆変えられるものと変えられないもの

実は、あなたの考える
「やる気あふれる状態」に
スタッフを変えていくことは
かなり難しいと言えます。

「やる気」が感性の問題である以上、
あなたと一致するはずがないからです。

それよりも、得たい結果を決めて、
それに近づくための「行動」で
考えていったほうがシンプルでは?

なぜなら、「行動」であれば、
変えることができるからです。

スタッフの行動を変えることで、
あなたの得たい結果に近づいていけば、
スタッフのやる気も感じられるはず。

結果、あなたのストレスも
減っていきます。

実は、この考え方というのは、
スタッフを変えるのではなく
あなた自身の考え方を変えています。

つまり、相手を変えるのではなく、
自分を変えていっているということ。

相手を変えることは、とてつもなく
難しいことです。

でも、自分が変わるのであれば、
どうでしょうか?

相手を変えようとすることの
何倍も簡単にできますよね。

スタッフのやる気の問題は、
スタッフの問題のように見えます。

でも、この問題を解決するには、
あなたの考え方を変えたほうが
より早く良い結果に近づきます。

変えるべきものは、
スタッフの「やる気」ではなく、
スタッフの「行動」。

変えるべきものは、
スタッフの「やる気」ではなく、
あなたの自身の「考え方」。

今あなたが抱えている問題は、
変えられるものなのか、
変えられないものなのか。

そうシンプルに考えてみると、
スタッフ教育もシンプルに
解決していきます。