スケジュール管理や時間術について
書かれている本や教材は、
世の中にたくさんあります。

でも、そのほとんどが、
一般企業のサラリーマンを対象に
書かれているものです。

なので、経営者向けに作られている
スケジュール管理や時間術の
本や教材はほとんど存在してません。

まして、歯科医院の院長向け、
あるいは歯科医師向けとなれば、
ほぼ皆無と言えるでしょう。

でも、これは仕方のないことです。

世の中の需要と供給で考えれば、
一般企業のサラリーマンのほうが
圧倒的に多いわけですから…

そこで、今回は歯科医院の院長向けに
生産性を高めるスケジュール管理の
3つのポイントをお話します。

ポイント1)アナログorデジタル?

院長のスケジュール管理について、
あなたもきっと最初に考えるのは
アナログとデジタルどっちが良いの?
ということでしょう。

スマホの普及によって、
スケジュールをデジタルツールで
管理する人が増えています。

というのも、デジタルツールには
メリットがたくさんあるからです。

・持ち運びが便利

・スマホとPC、スマホとタブレットなど、
別のデバイスでも一元管理できる

・アラート機能でお知らせしてくれる

・毎週、毎月などの定期予定を
ボタンひとつで入力できる

・家族やスタッフと共有できる

・バックアップが取れる

などなど、デジタル管理には
たくさんのメリットがあります。

それに、スマホでシュシュっと
スケジュール管理をしていると
カッコよく見えますしね。

なので、院長のスケジュール管理にも
デジタルツールは便利そうな気がします。

でも、私は院長のスケジュール管理は
アナログ手帳式の選択オンリー
考えています。

デジタルツールのメリットを考慮しても、
やはり手帳式を推奨します。

なぜなら、院長のスケジュールというのは
短期的な予定ばかりではなく、
中長期的な予定もたくさん入るからです。

例えば、勉強会。技術系のものだと
年間スケジュールの講座も多いです。

あるいは、医院のイベント。
これも年間計画を立てて実施するほうが、
実行率が高まります。

そもそも、医院の休診予定は、
1年分を事前に決めていることでしょう。

こんな風に中長期的なスケジュールを
ひと目で見ようと思う機会が多い人は、
デジタルツールよりもアナログのほうが
圧倒的に便利です。

スマホでは先々の予定を
一覧で見ることはできませんので。

歯科医院の院長の場合、
日々の診療という目先の予定から
1年単位の予定まで見る必要がある。

この行ったり来たりの作業が必要だから、
アナログ手帳が意外と便利なのです。

◆どの手帳が良い?

では、実際に手帳でスケジュールを
管理するとした場合に、どのような
手帳が便利でしょうか?

私は、バーチカルタイプの手帳
お勧めしています。

バーチカルタイプというのは、
見開きが1週間になっていて、
横に曜日、縦に時間と区切られている
タイプの手帳です。

バーチカルタイプを使うと、
予定が一覧で見られるのはもちろん、
何にどれだけの時間を使っているか
ひと目で分かるという利点もあります。

特に、アクションプランナーという
手帳が便利です。

アクションプランナーは、
朝6時から夜23時までと
記入できる時間が長いのです。

また、バーチカルタイプには、
土日の記入欄が半分というタイプも
多いのですが、歯科医院の院長は
土日に予定が入ることも多いもの。

このアクションプランナーは、
土日も平日と同じ記入欄があるので
そういう意味でも便利です。

仕事用とプライベート用に
手帳を使い分ける人もいるようですが、
アクションプランナーを使えば
生活をまるごと一冊に記入できます。

そうすることによって、
仕事ばかりに偏った生活ではなく
家族との時間やプライベートの時間も
確保できているかがひと目で分かります。

このような理由から、私は
バーチカルタイプの手帳での
スケジュール管理をお勧めします。

◆ポイント2)リマインダを設定する

院長は、とても忙しい人です。

日々の診療もしながら、
スタッフ教育も考えて、
経理処理もする…

治療の勉強もしながら、
経営者としての勉強もして、
さらに家族サービスも…

歯科医師会の用事もあるし、
友人との情報交換会も…

こんな風に、日々の仕事だけでも
超多忙を極めているにもかかわらず、
その他の予定もたくさん入ってくる。

そんな忙しい立場なのですから、
「やるべきことをつい忘れてしまった…」
なんてことが起こるのは、
ごく当然のことです。

なので、忘れてしまうことが前提で
「忘れないための仕組み」を持つこと
きちんと考えておきましょう。

いわゆる「リマインダ」ですが、
これはデジタルツールを使わなくても
設定することができます。

手帳の中で目立つような工夫を
取り入れれば良いのです。

具体的には、付箋を使いましょう。

忘れてはいけない予定の前日に、
確認事項を付箋で貼っておくのです。

・給料の振込予約
・税理士さんへの書類提出日
・スタッフに頼んだことの提出期限

このような期日の決まっている
スケジュールの前日に、
付箋を貼っておきましょう。

色のついた付箋が貼られていれば、
それだけで目立ちます。

リマインダとしての機能を
十分に発揮することでしょう。

確認が完了したら剥がせるのも
付箋を使うメリットです。

付箋が剥がされずに残っていれば、
まだ未完了とひと目で分かりますので。

◆ポイント3)健康管理と勉強も

健康管理と勉強の時間は、
先生方にとって、日頃の診療と
同じぐらい大事なことです。

健康をそこなってしまっては、
仕事で良いパフォーマンスを
挙げることはできません。

治療や経営について
勉強をしていく時間が無いと
パフォーマンスが上がりません。

どうしても日々の診療に
追われてしまいがちなので、
将来的にパフォーマンスを
挙げていく意味でも、この2つは
意識的に時間を取りましょう。

とは言っても、実際のところ、
勉強に関しては時間を確保している
先生が多いと思います。

新しい技術が紹介されたりすれば、
当然興味を持つと思いますし、
そのための講習会が開かれます。

メーカーさんが主催する講習会も
比較的多いので、そこには
必然的に目がいきやすい環境が
整っているのだと思います。

では、健康管理はいかがでしょうか?

過去に私がお会いした先生方の
傾向を見ている限りですが、
健康状態がバッチリという先生は
意外と少ない気がします。

これは持病があるという意味ではなく、
肉体のパフォーマンスという意味で。

例えば、肩こりがひどい…とか、
腰痛がひどい…とか。

立ちっぱなしだったり、
前かがみになることが多かったりと、
身体を傷めやすい環境で
仕事をしているせいなのでしょう。

でも、こういう身体の状態だと、
仕事のパフォーマンスは
向上しませんよね…

定期的にマッサージに通ったり、
スポーツジムで身体を動かしたり、
そういう身体のメンテナンスにも
時間を取るべきと私は考えます。

特に定期的な運動をすることは、
心身のリフレッシュはもちろん、
仕事の集中力も高まりますので、
ぜひ取り入れたい習慣です。

健康維持や勉強の時間は、
「もったいない、、、」と考えて
ついおろそかにしがちです。

だからこそ、その重要性を考えて、
日々のスケジュールの中に
きちんと組み込むようにしましょう。

◆院長のスケジュール管理は?

院長のスケジュール管理は、
一般企業のサラリーマンとは
大きく異なります。

なので、
まずはこの3つのポイントを
意識することから、
ご自身のスケジュール管理法を
見直してみてください。